「互助」によるコミュニティの再構築

これまでは、自助、共助及び公助の組み合わせによって、高齢社会を支えるとの認識が一般的であったと考えられる。

社会情勢の変化や、核家族化の進展に伴い独居者が増加すると見込まれるなかで、地域の人々、友人、世代間を超えた人々の間の「顔の見える」助け合いにより行われる「互助」を再構築する必要がある。

その「互助」は市場で売買されるものでも強制力を伴うものでなく、あくまで個人の自発的意思によって他を思う気持ちの発露として行われるものと考えられる。

さらに、他者を支えるだけでなく、他者からの承認や尊敬を通じた自分自身の生きがいや自己実現にもつながり、支える人と支えられる人の両者にとっての人生と生活の質を豊かにする。さらに、地域コミュニティのつながり、絆の再構築に向けても重要な役割を果たすと考えられる。

また、高齢者の多様な経験や知恵を活かし、高齢者が子育て世代等の若い世帯を支え、逆に子どもや若者が高齢者にITについて教えるなど世代間の交流を促進させていくなど、「地域力」の強化を図ることが重要である。

なお、互助の再構築を推進するといっても、これは、共助や公助の後退を意味するものではない。地域に根差した助け合いを推進するにあたっては、自助・互助・共助・公助のすべてが必要になる。自助や互助が行われやすくなるように、国や地方団体をはじめ関係機関。団体による、地域力や仲間力を高めるための環境づくりが望まれる。とあります。

 

四日市市では、四日市市総合計画(20202029で互助の力を活用する仕組みづくりとして「地域包括ケアシステム」を立ち上げ、賛同する地域に助成金を援助しています。

四日市では、28地域がありますが、通所型(例えば、集会所などで高齢者が集まって楽しむ)が17地域、訪問型(病院等の送迎、買い物、庭木剪定等)が13地域であり、ほぼ半数の地域が互助の助け合いに共感し、取り組んでいます。

今後、ますます日本では高齢化進み、財政が厳しい中、互助の助け合いが必要な訳ですが、それに対して、地域が無関心な人が多いのが残念でありません。

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