老化に伴う身体の変化―その5

⑩ 筋骨格系:骨密度(骨を作るカルシウムなどミネラルの量であり、骨の強さを示す)は加齢により低下する

低下は特に女性で大きく、20代から始まり、閉経後に急激に進行する。高齢になり骨密度が大きく低下すると、骨粗鬆症の状態となり、骨はもろく折れやすくなる。

関節は加齢により硬くなり動きが悪くなる。これは関節内の軟骨の変形・変性、関節周囲のじん帯など結合組織の硬化による。

変形性関節症が身体各部位の関節に起こりやすくなる。筋肉の量も加齢により減少し、筋力の低下につながる。

筋肉量の減少はサルコペニアと言われ、高齢者のADJやQOLにかかわる問題として注目されている。

なお、筋肉には速筋(収縮速度が早く、大きな力を瞬間的に出せる)と、遅筋(収縮速度が遅く、一定の力を持久的に出す)があり、速筋はは加齢により大きく減少するが、遅筋は変化しにくいとされる。

ADL:具体的には「歩く」ことや「着替えをする」こと、「入浴する」ことなど日常  生活を送るうえで欠かせない基本的な動作のこと

QOL:一人ひとりが人生の内容の質や 社会的に見た「生活の質」のことを指し、ある人がどれだけ人間らしい生活や自分らしい生活を送り、人生に幸福を見い  だしているか、ということを尺度としてとらえる概念である。

 

 

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